日本の資本主義の父と言われる渋沢栄一らは、
英の経済学者エベネザー・ハワードの提唱した
「田園都市(ガーデンシティ)」を理想に掲げ、
東京郊外に自然と調和した街づくりを目指しました。
大正7年(1918)には田園都市株式会社を設立し、
街の形成と同時に鉄道の整備が行われたことも
当時としては先進的でした。
田園調布駅の西口に向かうと、この当時に建てられた
欧風の駅舎が復元された形で現在も残っています。
実際に田園調布の街作りに取り組んだ渋沢の四男
渋沢秀雄は、米国セントフランシスウッドや
英国レッチウォースなどの「田園住宅都市」を参考にし、
現在の街並みが作られました。
「田園調布」駅の西側に広がる田園調布三丁目エリアは
駅から放射状に伸びる並木道が美しい住宅地。
ゆったりと広い道路を歩くと、銀杏の街路樹から
優しい木漏れ日が降り注ぎます。
日差しが強い日も、この樹々のおかげで
涼しく移動できそうです。
周辺はこだわりのある立派な家が立ち並び
植栽の塀から木々や緑があふれ出し
まるで避暑地を歩いているような気分に。